身体を整えることは、何をするかを選べる自...
身体の変化は、できるようになったことだけではない
「ヨガを始めて、何ができるようになりましたか?」
そう聞かれたら、何と答えますか?
前屈が深くなった。
片脚で立てるようになった。
以前より身体が柔らかくなった。
筋力がついた。
こういう答えが思い浮かぶかもしれません。
もちろん、それは嬉しい変化です。
でも、身体の変化って、本当にそれだけでしょうか。
いつの間にか変わっていること
例えば、以前は階段を上るときに身体が重かった。
今は、少し楽に上れる。
以前は長く歩くと疲れていた。
今は、歩いているときに足元まで意識できる。
以前は肩が凝っていても気づかなかった。
今は、
「今日は肩に力が入っているな」
と、自分で気づける。
これも立派な変化です。
しかも、こういう変化は、鏡を見ても分かりません。
体重計にも出てきません。
「○○ができるようになった」という形にもならない。
だから、自分でも変化に気づかないまま過ごしていることがあります。
身体は、動きながら情報を受け取っている
私たちは身体を動かすとき、筋肉だけを使っているわけではありません。
足の裏から、
「今、床に触れている」
という情報が入ってくる。
目から、
「身体はこの位置にある」
という情報が入ってくる。
関節や筋肉からも、身体の位置や動きに関する情報が届いています。
そうしたたくさんの情報を受け取りながら、身体は、
「もう少し右かな」
「ここでは力を抜こう」
「このくらいなら大丈夫」
と、細かく調整しています。
片脚で立ったときに、身体が少し揺れるのも同じです。
完全に動かないように固めているわけではありません。
揺れを感じながら、その都度バランスを取り直している。
「できた」より「感じられる」
ヨガを続けていると、
「このポーズができるようになった」
という変化だけでなく、
「自分の身体のことが前より分かるようになった」
という変化も出てきます。
今日は右の方が動きやすい。
今日は少し疲れている。
この姿勢だと呼吸がしやすい。
ここに力が入りすぎている。
そんなことに気づけるようになる。
これも、身体との付き合い方が変わったということです。
今日のおすすめプチ習慣
木のポーズ
片脚で立ちながら、身体の小さな調整を感じてみましょう。
① 両足で立ち、まず足裏の感覚を感じます。
② 片足を上げ、足裏を反対側のふくらはぎ、または太ももの内側に添えます。
※膝関節には当てません。
③ 胸の前で手を合わせ、視線を一点に向けます。
④ 完璧に動かないようにするのではなく、身体の揺れを感じながら呼吸します。
⑤ 10〜20秒ほど行ったら足を下ろし、反対側も行います。
ふらついたら、足を床に戻して大丈夫です。
壁や椅子を支えにしても構いません。
今日感じてほしいのは、
「何秒立てたか」ではありません。
足裏の感覚や身体の揺れ、呼吸の変化。
そこに意識を向けてみてください。
変化は、数字にならなくてもいい
身体を整えていると、
「どれくらい柔らかくなった?」
「何キロ痩せた?」
「何秒片脚で立てる?」
そんな分かりやすい数字が気になることがあります。
数字で確認できることは、もちろんあります。
でも、それだけを見ていると、自分の身体に起きている小さな変化を見逃してしまいます。
前より階段が楽になった。
歩くときに足元を感じられる。
疲れていることに早く気づける。
以前より、自分の身体に無理をさせなくなった。
そういう変化も、大切にしてほしいと思います。
ヨガ哲学のサントーシャには、今あるものに気づき、そこに目を向けるという考え方があります。
「まだこれができない」ではなく、
「今の自分には、こんな変化がある」
と気づいてみる。
それは、身体を甘やかすことではありません。
今の自分を知ることで、これから何をすればいいのかも見えてきます。
YOGA AMAが大切にしているのは、ポーズの完成度や、できることの数だけではありません。
自分の身体を感じる。
変化に気づく。
その日の自分に合わせて動き方を選ぶ。
そうした積み重ねが、心身ともに健康で、自分らしく充実した毎日を過ごしていくための身体づくりにつながります。
身体は、できることが増えたときだけ変わっているわけではありません。
気づけるようになったこと。
感じられるようになったこと。
無理をしなくなったこと。
そんな目に見えにくい変化にも、ぜひ目を向けてみてください。
そして、もし最近、
「前と少し違うな」
と感じることがあったら、それも身体から届いている大切な変化かもしれません。
9月は、そんな小さな変化を見つけながら、自分の身体との付き合い方を少しずつ育てていきましょう。
#身体の変化 #身体感覚 #安定性 #観察 #ヨガ
