
「ダーラナー(集中)」――一点に心を向け...
こんにちは。
地下鉄本郷駅前の少人数制ヨガスタジオ「YOGA AMA」です
日常生活の中で、私たちはさまざまな心の揺れを体験します。
人間関係での摩擦、思い通りにいかない出来事、将来への不安…。
「どうしてこんなに苦しいのだろう」と思う瞬間は、誰にでもあります。
ヨガの経典「ヨーガスートラ」では、心の苦しみには原因があると説かれています。
今回は第2章3節の「苦しみの原因」について取り上げ、私たちの心を軽くするヒントを探っていきましょう。
原文:
Avidya asmita raga dvesha abhiniveshah klesah
意訳すると、こうなります。
「苦しみの原因は、無知・我執・執着・嫌悪・恐れである」
ここでの「無知」とは、単なる知識不足ではありません。
物事を正しく見られず、「これは絶対にこうだ」と決めつけてしまう状態です。
「我執」は、「自分」に強くこだわること。
「執着」は、欲しいものを手放せずに心を縛ること。
「嫌悪」は、避けたいものに強い拒絶を示すこと。
「恐れ」は、失うことへの不安。
これら5つを「煩悩(クレーシャ)」と呼び、私たちの苦しみの根本原因とされています。
たとえば次のような場面を思い浮かべてください。
どれもよくあることですが、これらはすべて心のクセから生まれています。
つまり、出来事そのものが苦しみをつくるのではなく、それをどう捉えるかが苦しみを増幅させているのです。
ヨガは、この「心のクセ」に気づく練習です。
ポーズ(アーサナ)や呼吸法(プラーナーヤーマ)に取り組むとき、心の状態が浮き彫りになります。
「できない」と落ち込むのか、「今の自分はここまで」と受け入れるのか。
「もっと頑張らなきゃ」と力むのか、「呼吸を大切にしよう」と落ち着けるのか。
この小さな違いこそが、心のクセに気づくチャンスなのです。
日常の中で、心が乱れたときに問いかけてみましょう。
「この不安はどこから来ているのだろう?」
問いかけるだけで、無意識の反応が少し客観的に見えるようになります。
気づきが生まれると、心に余裕が生まれ、苦しみの渦から一歩外に出ることができるのです。
苦しみは悪いものではなく、心のクセを映す鏡です。
「またイライラしているな」と気づけたら、その気づきをまず褒めましょう。
気づくたびに、苦しみの正体は力を失っていきます。
ヨーガスートラ第2章3節の「苦しみの原因は心のクセから」という教えは、私たちが抱える不安やストレスの背景を明らかにしてくれます。
外の出来事を変えることはできなくても、自分の内側にあるクセに気づくことは誰にでもできます。
今日から小さな気づきを積み重ねて、心を少しずつ軽くしていきましょう。
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